豊川の宝陵高校 2年連続で国家試験合格率100%

2021/06/27 00:00(公開)
衛生看護科の生徒が病院実習前に臨む戴帽式
衛生看護科の生徒が病院実習前に臨む戴帽式
 豊川市の県立宝陵高校(齋藤育浩校長)が、昨年度まで2年連続で看護師、介護福祉士の国家試験合格率100%を達成した。学校のサポート体制と、卒業生の激励などの伝統が、学生たちの夢を実現させる土台を築いている。
 昨年度、看護師試験には18~19歳相当の専攻科2年の35人が挑戦し、全員が合格。全国の合格率は90・4%だった。一方、介護福祉士試験でも福祉科3年の24人全員が合格。全国の合格率は71・0%だった。2019年度に続き、2年連続で全員が難関試験を突破し、看護師と介護福祉士への夢をかなえた。
 看護師を志す学生は衛生看護科3年、専攻科2年の5カ年で学ぶ。地元の病院での実習のほか、試験対策で重要なのは座学だ。2月の試験に向けて、前年11月から補講の時間が増える。家庭学習を怠らないよう、自宅で勉強した内容を記す「学習ノート」を毎週月曜に提出。教員は模擬試験の結果と照らし合わせマンツーマンで指導する。
 福祉科では、試験から約半年前の3年次の夏休みから補講や模擬試験が始まる。社会福祉制度に関する問題では専門用語に苦戦する生徒も多く、家庭で「福祉ノート」に1日1㌻向き合うなどして知識を蓄えていく。
 専攻科も福祉科も、授業後の補講の時間に合わせて卒業生が激励に訪れる日がある。学習方法を助言すると共に「この時期は私も不安だった」と心強い言葉をかける。昨年度の専攻科主任、網倉晴美教員は「先輩も同じ思いをして頑張っていたんだと気付かされるようです」と効果を明かす。
 また、福祉科では入学当初の1年次から「全員合格」を目標に掲げ、色とりどりのだるまを作って教室に飾って合格祈願するなど意識を高める。福祉科3年の学年主任だった羽田真以子教員は「試験に合格するだけでなく、みんなで取り組んだ3年間が大切なものになります」と話す。
(由本裕貴)
昨年度、福祉科の生徒が願掛けで作ったカラフルなだるま(提供)
昨年度、福祉科の生徒が願掛けで作ったカラフルなだるま(提供)
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