田原市の蔵王山麓の喫茶「こーひー家 茶苑」(山田直弘店長)が、蔵王山展望台2階パノラマカフェで販売中の焼き菓子「ガレットブルトンヌ」が好評だ。工房での手作りで、サクサクの食感と、ほんのり塩味が効いた甘い味わいが特徴。「ブルターニュの丸い菓子」を意味するフランス北西部の伝統的な菓子は1個220円(税込み)。
蔵王山の特産品を作り人を呼び込みたいと、山田店長が2年前に参加した市の食品加工技術養成セミナーをきっかけに手掛けた。ブルターニュと当地は、海に囲まれた温暖な半島という共通点を持つ。「それぞれの素材で何か作れないか」と探すうち、出合ったのがこの焼き菓子で、蔵王山麓の養鶏場の卵と、ブルターニュ地方の有名なゲランド塩で作った。シンプルな素材で作るからこそ、腕が問われる。「食感を出すのに苦労しました」と山田店長。月200個売れるようになった。
「こーひー家 茶苑」は、大正ロマンのイメージを大切にしている。蔵王山のハイキングコースがある「権現の森」のすぐ近く。「本物のコーヒーを提供したい。自分がいれたコーヒーを飲み笑顔になる人を見るのが好き」と山田店長は語る。
「ガレットブルトンヌ」には、渥美半島に暮らしていた「はな」という女性が菓子をきっかけに社交界で花開くストーリー「ガレットブルトンヌ半島物語」が添えられている。食べる人の想像をかき立てる。
5月に工房が完成し、展望台カフェでの販売が始まった。カフェの近藤淳彦店長とは、一緒に蔵王山を盛り上げる仲間。2人は「一緒に蔵王山の魅力を作りたい。訪れた人にハイキングと自然を満喫してもらいたい」と声をそろえる。
インターネットなどを利用して販路を拡大する。問い合わせは「こーひー家 茶苑」(0531・23・2760)へ。
【岸侑輝】
「こーひー家 茶苑」。蔵王山麓の緑を背景に、洋館風の外観が映える
山田店長