開館30周年を迎えた県図書館は29日、記念講演会を開く。豊橋市図書館主幹学芸員の岩瀬彰利さんらが講師を務める。参加者を募集している。
この30年が県内公共図書館発展の30年でもあることから、地域の「知の拠点」である公共図書館の原点を確認する企画。同時に新型コロナウイルス感染拡大を受け、デジタル化を中心に大きな変化を迎える図書館の今後考える。
岩瀬さんの演題は「近代図書館の先駆け 愛知県羽田八幡宮文庫」。羽田八幡宮文庫は1848(嘉永元)年に神主の羽田野敬雄や町人らが開設した。システム的に書籍を収集、管理し、閲覧だけではなく貸し出しもしていた。昨年7月、9200点の資料が市の有形文化財に指定されている。
岩瀬さんは図書館という視点から文庫を概説し、近世の図書館サービスを考える。旧蔵資料のデジタル化についても講演する。
もう一人の講師は慶応大学文学部准教授の福島幸宏さん。演題は「愛知県から考える図書館機能の再定置」。この後「コロナ禍の中の公共図書館におけるデジタルリソースを考える」と題したシンポジウムがある。
名古屋市中区三の丸1の県図書館大会議室。午後0時50分開場。参加費無料で定員50人(事前申し込み不要)。問い合わせは県図書館総務課企画グループ(052・212・2323)へ。
【山田一晶】
羽田文庫紅葉之図(部分)。文書の貸し出しの様子が描かれている