田原市伊良湖地区の観光受益者でつくる「伊良湖観光協議会」は6月30日、同市伊良湖町の「灯台茶屋」で、観光客に人気の「大あさり」に続く新たな貝類の商品化へ向けた試食会を開いた。地元の漁港で水揚げされるが、なじみの薄い「隠れた名物」を求めて7種類を食べ比べた。
三河湾は大あさりの漁獲量で日本一を誇る。伊良湖地区の飲食店でも名物グルメとして観光客から人気の定番だった。一方、海の環境変化などで近年は漁獲量が急減。2023年は前年比1割まで落ち込んだという。近隣の飲食店でも数倍の高値となった。
協議会では「大あさりが獲れないなら、別の貝を楽しんでもらおう」と消費者からなじみの薄かった品種に着目した。
この日は店に集まった会員らで、地元漁港に揚がった7種類の貝を刺身や酒蒸し、直火で焼くなどして試食した。
桑名で有名なハマグリも春から夏の旬に天然ものが赤羽根町付近で獲れる。太平洋では冬から夏にかけて巻き貝の「ナガラミ」が有名。スダレガイも通年で獲れ、身は赤い斧足が鮮やかだ。
ホタテに似たヒオウギガイは赤などの色がついた貝殻が特徴。ホラガイはサザエのような蓋つきの巻き貝で、刺身やボイルにして身の食感を楽しめる。
参加者はそれぞれ味わって、おいしさ▽費用対効果▽調理や提供のしやすさ▽新名物としての可能性―を点数化。各品種の知見を広げ、商品化や調達の課題も検討したうえで新たな名物として売り出したい考えだ。
協議会の小久保知弘さんは「ヒオウギガイは外観が変わっているが味もよかった。大あさりに続く新たな『推し』となるよう、持続的に提供可能な調達手段や最適な調理法を共有したい」と意気込んだ。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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