豊川用水二期事業のトンネル工事現場を見学

2017/07/06 00:02(公開)
工事中のトンネル(後方)などを見学した若戸小4年=田原市高松町で
 田原市立若戸小学校の4年児童12人が4日、豊川用水二期事業として地元の高松町内で進んでいるトンネル工事現場を見学した。社会科の授業で水に関する勉強をしているという児童たちは、どのような工事がどんな機械を使って、どう行われているかなどを学び、地元の農業などを支える用水の仕組みの一端に触れた。
 全体で約30年かけて実施する二期事業は、老朽化した幹線水路の機能回復と大規模地震に備えた水路の複線化などにより、用水の安定供給を大きな目的とする。
 このうち、児童らが見学したのは「東部幹線併設水路芦ケ池工区工事」と呼ばれ、同事業の一環。山にトンネルを掘り進め、既存の水路に併走する「併設水路」を作る。これにより、安定供給をはじめ、施設の長寿命化や水利の効率化が図られるという。
 6月末時点での工事進捗状況は11・1%。トンネル部分の全長は約757㍍の計画で、現在は24時間体制で工事が行われている。
 見学会では、工事を手掛ける水資源機構豊川用水総合事業部豊橋支所と施行業者の担当者らが、工事の目的や工程、工法などを児童らに説明。児童らは、ドリルジャンボや吹付機、火薬取扱所、稼動する機械類や設備の役割に関して次々と質問を投げかけた。1日当たり約1・6㍍掘り進めているというトンネル内も見学。照明が灯り、薄暗い洞窟のような内部の構造を眺めるなどした。
 大場理功君は「山の中を掘っていてすごいなと思った」、鈴木芹奈さんは「1日であんなに掘れるのはすごいと感じた」と感想を話した。
(千葉敬也)
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