復活した遠足の地引き網

2022/04/21 00:00(公開)
力を合わせて地引き網を引く若戸小児童ら=池尻海岸で
力を合わせて地引き網を引く若戸小児童ら=池尻海岸で
 田原市立若戸小学校の児童が20日、春の遠足に参加した。83人が地域で地引き網やイチゴ狩りを楽しんだ。
 昔から学校伝統の行事としてあったが、授業数の増加によって近年は地域主体のイベントになっていた。PTAと協力し、学校行事として復活した。
 学校から約2㌔の池尻海岸に到着した児童は、海岸の清掃として、漂着したごみを拾い集めた。
 その後、漁師が設置した網を、赤組と白組に分かれ、砂浜から力いっぱい引いた。「せーの」とかけ声に合わせて綱を引く姿は運動会のよう。時折押し寄せる大きな波のしぶきに、児童らは楽しそうな悲鳴を上げていた。
 網が浜辺まで寄ってくると、魚が波打ち際で跳ねる。一気に浜辺まで引き上げられた網の中には、あちこちで銀色に光る魚が入っており、児童らは歓声を上げて魚を手でつかみ上げた。コノシロ、セイゴが多く、中にはボラの姿もあった。
 魚を捕まえた児童は「皆で網を引くのが楽しかった。波が冷たくて気持ちいい」と笑顔で話した。魚は児童の家庭に配られ、食卓に並ぶという。
 その後、近くの「道の駅ロコステーション」で昼食と1年生の歓迎会、「マルカ農園」でのイチゴ狩りを楽しんだ。
【岸侑輝】
網にかかった大漁の魚を手にする児童ら
網にかかった大漁の魚を手にする児童ら
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