豊橋市は、存廃で揺れていた「豊橋自然歩道」の10路線について、公募で選んだ市民ボランティア団体が定期的にパトロールすることで今月以降も利用可能になったと発表した。今夏まで維持管理を担った協議会の活動継続が困難になり、その一部を市民ボランティアが担うことで廃止を免れた。
維持管理は「豊橋自然歩道推進協議会」が50年にわたり担ったが、会員の高齢化などで市に移管を申し入れていた。市は9月末からの一部利用停止を発表したが、市民らの惜しむ声を受けて巡視ボランティアを活用した存続方針を示していた。
廃止を免れたのは本線の一部「中山峠-本坂峠」のほか、多米や赤岩などの自然歩道9支線(17・2㌔)。「普門寺自然歩道」は岩崎町と普門寺峠の一部区間(0・6㌔)が私有地のため利用停止とした。
公募には地元住民や登山愛好者らのグループをはじめ、自然保護団体やNPO法人から186人が申し込んだ。高校生ボランティアグループの応募もあった。月3回程度の巡視と報告が活動の主体。発見した危険な場所は、報告を受けた市が補修する。
多米校区の住民ら12人で立ち上げた「多米自然歩道を楽しむ会」は多米、赤岩、普門寺など4路線で活動する。メンバーの川本恭久さんは「存続を求めていたので、多くのボランティア団体が参加して安心している」と喜んだ。一方で「報告の仕方や異常発見時の対処法など、団体間のすり合わせも欠かせない。大雨や台風などで実害が出やすい夏までに、機能できる体制づくりが必要だ」と話した。
【加藤広宣】