田原市内の太平洋岸で5月、奄美大島以南に生息する移動性のないチョウ「リュウキュウアサギマダラ」が見つかった。同市六連町の鈴木保充さん(69)と妻美代子さん(同)が発見した。翌21日には静岡県掛川市内で1匹が見つかったという。豊橋市自然史博物館の菊地波輝学芸員(昆虫担当)は「気流などの影響で飛来した迷蝶(めいちょう)とみられる」という。
鈴木さん夫妻によると5月20日、自宅近くの表浜海岸に面した崖上で見つけた。地元住民らで管理する植栽で、スナビキソウの花の蜜を吸っていたという。撮影した写真を愛好者仲間を通じて確認したところ、飛来するはずのないリュウキュウアサギマダラだった。
模様が似た「アサギマダラ」より一回り小さい。前後の羽が同じ地色で模様がより細かいのが特徴。移動性がないため、奄美大島より北で発見される個体は迷蝶とされる。
渥美半島は秋から冬に日本列島を南下する「アサギマダラ」の飛行ルート上にあり、5~6月には北上する個体もみられるという。鈴木さんら地元住民はアサギマダラが立ち寄れるよう、崖上や海岸までの沿道でスナビキソウやシマフジバカマを育てている。
美代子さんは「チョウが舞う姿を眺めているのがもっとも幸せな時間。今春は目立った強風もなく、移動しないチョウがどうやってこんなに遠くまで来たのかと不思議に思った。翌日に掛川でも見つかったと知って驚いた。アサギマダラと同じように北上したのかと思うと感激」と喜んだ。
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愛知県田原市出身。高校卒業後、大学と社会人(専門紙)時代の10年間を東京都内で過ごす。2001年入社後は経済を振り出しに田原市、豊川市を担当。20年に6年ぶりの職場復帰後、豊橋市政や経済を中心に分野関係なく取材。22年から三遠ネオフェニックスも担当する。静かな図書館や喫茶店(カフェ)で過ごすことを好むが、店内で仕事をして雰囲気をぶち壊して心を痛めることもしばしば。
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