豊川駅エスカレーターに痴漢防止の鏡設置、県警が検証結果発表 豊川高生徒も協力

2025/06/18 00:00(公開)
豊川駅に設置された鏡(CCNet提供)

 豊川署などは豊川駅のエスカレーター脇に鏡を設置し、盗撮を防止するための実証実験に取り組んでいる。16日、実験に協力した豊川高校で、検証結果の発表があった。

 

4月に豊川高校生徒らの協力で鏡設置 県警「一定の効果あり」

 

 昨年1年間に県警に寄せられた盗撮被害は136件。そのうちエスカレーターと階段は20%を占める。そこで、4月上旬に駅西口と東口のエスカレーターの脇に、縦33㌢、横22㌢の鏡と「痴漢・盗撮は犯罪行為です」と書いた啓発ポスターを設置した。平らな面なのに凸面鏡のように広い範囲を映し、上りエスカレーター横に設置した場合、後方が広角に見えて不審な動きに気づきやすくなる仕掛けだ。県内では昨年12月に名古屋駅のエスカ地下街につながるエスカレーターに設置。今は豊川署管内など県内13カ所にある。

 

 この日の発表で、生徒会や部活の主務ら約30人が参加した。県警の北浦史恵さんが、エスカレーター利用者367人を対象にしたアンケート調査(4月7日~5月30日)などの結果を発表。鏡が設置されていたことに「気がついた」と答えた人が8割を超えた。東口では「後ろを注視するようになった」と答えた人が3日後は18人だったが、1カ月後には26人に、西口では設置直後は11人だったが、3日後には16人に増えた。「一定の効果が認められた」と述べた。その後、学校の階段で一般的な鏡との見え方の違いを比べ、北浦さんは「不自然に前の人に近づくなどすると目立つ」と解説した。

 

自分が被害に遭わないと思わないで

 

 同校生徒を対象にした調査では、「自分が被害に遭うと思う」と答えた人が男子生徒が3%、女子生徒が5%。「盗撮被害に気を付けている」と答えたのが男子が16%、女子が28%だったといい「自分が被害に遭わないと思わないで」と呼び掛けた。対策については「なるべく一人で行動しない、後ろを振り返る癖をつける」などと指導した。靴や時計、眼鏡型など近年巧妙化するカメラを紹介すると生徒たちが驚いていた。

 

 3年生の久松ゆいさん(17)は「どうやったら痴漢や盗撮被害を防げるのかを考えるきっかけになった」と話した。県警関係者は「高校生は被害に遭いやすい。ぜひ学んだことを広めてください」と話した。

 

講義で紹介されたカメラ機器
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北川壱暉

 1998年浜松市生まれ。昔からの夢だった新聞記者の夢を叶えるために、2023年に入社した。同年からスポーツと警察を担当。最近は高校野球で泥だらけの球児を追いかけている。雨森たきびさん(作家)や佐野妙さん(漫画家)らを取り上げた「東三河のサブカルチャー」の連載を企画した。読者の皆さんがあっと驚くような記事を書けるように日々奮闘している。趣味はプロ野球観戦で大の中日ファン。

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