豊橋の幸公園で猫虐待か?

2021/03/05 00:00(公開)
幸公園で見つかった猫の死骸を調べる豊橋署員(提供)=一部画像を加工しています
 豊橋市佐藤町の「幸公園」で2月、外傷で死んだとみられる飼い主のいない猫が見つかっていたことが周辺への取材で判明した。写真を見た地域猫活動団体は、車にはねられたのではなく、殴り殺されたのではないかとして、警戒を強めている。死骸は通報を受けた豊橋署が収容した。
 関係者によると、公園には十数匹の猫がいる。地域猫活動をしている市民団体「命にやさしいまちづくり ハーツ」のメンバーが捕獲して不妊・去勢手術をしたうえで、再び放した。そしてその猫たちに、有志が餌をやっている。
 死骸が見つかったのは2月19日。雄のシャム猫でまだ若い。餌を与えている女性が、姿を見せないため周辺を探したところ、公園の池につながる水路のコンクリートブロックの上で死んでいたという。近くの交番に通報し、豊橋署員が現場の状況を調べたうえで収容した。
 猫は腰や脚が複雑に折れ曲り、一部は肉が露出していた。ほかにも複数の傷があったという。現場は道路から10㍍以上離れており、車に跳ね飛ばされた可能性は低い。また、道路にあった死骸をわざわざ運んできて捨てたとも考えにくい。
 この猫は人懐こく、誰にでも近寄ってくる性格だった。何者かが捕まえたうえで、危害を加えて死なせたのではないかとこの女性は言う。「怖い。猫がかわいそうだ」と話した。
 また別の女性によると、公園にいるほかの猫たちも最近、おびえる様子を見せているという。猫を狙った虐待などが起きている可能性もある。仮に虐待によって猫を死なせた場合、昨年施行された改正動物愛護法は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金とより重い罰を科すようになった。
 一般社団法人「アニマルリテラシー総研」のリポートによると、欧米での研究では子どもや高齢者への虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV)などが起きている家庭では、ペットも虐待されている確率が高いことが示されているという。さらに、動物虐待が犯罪と連動していることを示す研究も数多く存在するとしている。
 ハーツは、幸公園を管理する豊橋市公園緑地課に事案を通報した。
【山田一晶】
死ぬ数日前に撮影された猫(同)
白丸部分が猫の死骸があった場所。道路から距離がある(グーグルアースを加工)
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