3・11を忘れない集い

2021/03/12 00:02(公開)
上映前にあいさつする監督の今村さん=さくらピアで
上映前にあいさつする監督の今村さん=さくらピアで
 豊橋市障害者福祉会館「さくらピア」で11日、東日本大震災の追悼、復興祈念行事「さくらピア 3・11を忘れない集い」があった。豊橋聾学校出身の映画監督、今村彩子さんが被災地の10年を追った最新作映画「きこえなかったあの日」を3回上映。障害当事者や関心のある市民、福祉関係者、監督のファンらが参加した。
 東北支援バザーや防災頭巾作り、避難訓練など、被災地を思うと共に当地の防災を考えようと、毎年異なる内容で催しを開く。昨年は新型コロナウイルス感染防止のため中止したが、今年は「3密」防止を徹底し、人数制限のうえで実施した。
 上映前、今村さんは「豊橋は私にとって第二の古里。多くの方に応援いただいた。東日本大震災から10年。きょう皆さんと一緒に映画が見られることをうれしく思う」などとあいさつした。
 震災直後から現在まで被災した聴覚障害者らを追い続けたドキュメンタリー。避難所のストレスや仮設住宅暮らし、徐々に安定した生活を取り戻す様子や周囲との絆など描くほか、西日本豪雨や熊本地震、新型コロナウイルスなどの影響、ボランティア活動、手話言語条例実現への取り組みも織り交ぜ、約2時間にまとめている。終盤にはコロナ禍の中での豊橋手話ネットワークの活動を紹介する場面もあり、参加者は食い入るように画面を見つめていた。
 4月には出演者との約束だった「花見」のため被災地を訪れる予定の今村さん。「今後も年に1~2回は現地に行って撮り続ける。映像は『きこえなかったあの日』の後に、現況を伝える形で紹介したい」と話す。
 さくらピアの本田栄子事務長は「毎年3月11日には防災を考える機会を設けている。節目には今村さんに来ていただこうと2年前からお願いしていた。今後も3月11日には身近な防災を考える催しを続けたい」と話していた。
【田中博子】
(C)2021 Studio AYA
(C)2021 Studio AYA
続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。
最新記事

日付で探す

住まいLOVE不動産 藤城建設 さわらび会 蒲郡信用金庫 虹の森 光生会
hadato 肌を知る。キレイが分かる。 豊橋法律事務所 ザ・スタイルディクショナリー 全国郷土紙連合 穂の国