豊川・花の木古墳群で出土の蛇行剣披露

2021/08/08 00:00(公開)
竪穴建物跡の説明を聞く見学者たち=花の木北遺跡で
竪穴建物跡の説明を聞く見学者たち=花の木北遺跡で
 豊川市大木町にある「花の木古墳群」で出土した「蛇行剣」などの展示が7日、現地であった。また近くの「花の木北遺跡」で説明会があり、発掘された竪穴建物について解説した。県埋蔵文化財センターが実施した。
 同古墳群は、古墳時代前期後半~中期前半の4世紀前葉から5世紀前葉にかけて築造されたことが分かっている。国道151号バイパス建設に伴う事前調査として発掘調査をした。
 蛇行剣は県内初出土。剣が蛇のように波打っているのが特徴で、国内での出土は九州南部を中心に約100例しかない。今回出土した剣は長さ64・5㌢で長い部類に入る。表面はさびているものの、中はしっかりしており状態が良く、文化財に指定される可能性もあるという。白布の上に置いて展示しており、波打つ姿が良く分かる。このほか、ヒスイ、メノウの勾玉など玉類の展示もあった。
 剣や玉類は古墳の中に埋葬されており、同センターでは「これだけの副葬品を入手できた人物が埋葬されていたことから、相当な有力者がいたことが推測される」とする。

北遺跡の竪穴建物説明会も

 花の木北遺跡の竪穴建物の解説では、古墳時代中期や弥生時代中期の建物について説明した。一般的には5㍍四方の大きさが多いが、今回調査した古墳時代中期の建物の一つは7㍍四方と2倍ほどの広さの建物があった。
 同センターの職員は「古墳に埋葬された有力者が生活していた住居の可能性もある」と述べた。また「古墳の築造と同時代の人々が生活していた建物跡が見つかったことから、今後の調査によっては当時の生活の様子の一端が分かる可能性がある」と説明した。
【竹下貴信】
展示された「蛇行剣」
展示された「蛇行剣」
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