新城で「鳥居勝商磔殺の図」一般公開開始

2022/05/01 00:00(公開)
一般公開中の「鳥居勝商磔殺の図」=新城市長篠城址史跡保存館で
一般公開中の「鳥居勝商磔殺の図」=新城市長篠城址史跡保存館で
 戦国時代の長篠・設楽原の戦い(1575年)で、はりつけの刑にされた鳥居強右衛門勝商(すねえもんかつあき)を描いた新城市指定文化財の「鳥居勝商磔殺(たくさつ)の図」の修繕が終わり、市教育委員会は市長篠城址史跡保存館で一般公開を始めた。30日まで。
 鳥居勝商は長篠城を治めていた奥平信昌の家臣。城が武田軍に包囲された5月14日夜、岡崎にいる徳川家康に援軍を要請するため城を抜け出した。翌日に城へ戻ろうとした際に武田軍に捕らわれた。武田勝頼から、長篠城に向けて援軍は来ないと伝えれば助命すると言われ、応じるふりをしたものの「援軍は来るぞ」と叫んだため、はりつけにされた。
 磔殺図は江戸時代後期に描かれたとみられる。縦26㌢、横22㌢で、解説文を含めた絹地は縦88㌢、横31㌢。勝商をまつる墓がある新昌寺で保管され、1958年に市の文化財に指定されたが行方不明となり、2019年9月に再発見された。その後に市へ寄贈された。
 市教委は市民の寄付を財源に、昨年7月から今年3月末にかけて修繕した。絹地は傷みが激しく、亀裂も見られたことから裏打ち紙を新調したほか、軸も新しいものに替えた。
 保存館は完成披露を兼ねて企画展を開催。新昌寺に建てた墓碑の拓本、同寺内で勝商をまつる鳥居閣で納められていた木製板、元大垣藩主の家臣華本聴秋が長篠城跡を訪れた際に詠んだ句などを展示する。
 午前9時~午後5時。入館料は高校生以上220円、小中学生100円。ゴールデンウイーク期間は6日休館、以降は火曜休館。
【安藤聡】
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