「神野新田物語」演者や地域の子どもたちが苗植え体験

2022/05/02 00:00(公開)
杉浦さん(中央)から田植えの説明を受ける参加者=豊橋市大崎町で
杉浦さん(中央)から田植えの説明を受ける参加者=豊橋市大崎町で
 豊橋市を舞台とする群像劇「神野新田物語」を上演するNPO法人「ひとすじの会」は1日、同市大崎町の水田で田植えの体験会を開いた。出演者や地域の子どもたち約20人が参加し、手作業での苗植えに汗を流した。
 昨年、一昨年に続き、出演者の役作りに生かす取り組み。今年12月3~4日の最終話公演に向けて、昔ながらの米作りの楽しさや大切さを広く知ってもらう。
 田植えの説明を受けた参加者は、もち米の苗を腕に抱え、水田に素足でゆっくりと踏み込んだ。約20㌢は足が沈み込むため、1歩前に出るだけでも一苦労。昨年も田植えを体験し手慣れた出演者にアドバイスを受けながら、等間隔になるよう苗を植えていった。
 今後、昔使われていた道具などを使った草取りや稲刈り、脱穀などを経て、9月には約200㌔の収穫を予定する。12月には餅つきもある。
 神野新田物語の最終話は「戦争を生きぬいて」。1932~58年が舞台。32年の明治銀行破綻で神野新田土地株式会社に経営を委ねられた神野新田は、37年からの日中戦争、41年からの太平洋戦争と苦難を乗り越える。46年5月、神野三郎の決断で日本一早く農地解放を実現。58年、欧米視察で地域開発に多くの着想を得た三郎の長男太郎は、後に豊橋市長となる河合陸郎と一緒に東三河発展のために尽くすことを心に期す、というあらすじ。脚本の杉浦博人さんは「戦争と農地解放、昭和30年代からの工業化・港湾開発がテーマ」と語った。
【岸侑輝】
泥の中を一歩一歩進みながら苗を植える
泥の中を一歩一歩進みながら苗を植える
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